ビタミンAの前駆体!カロチン色素 2017/06/30/
カロチノイド色素(カロテノイド色素)に分類されるカロチン色素(カロテン色素)は、
生体内でビタミンAの前駆体であるプロビタミンAとして働くことが知られています。
ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康維持、視覚の暗順応(暗い場所で目が慣れる)、
成長の促進などに関与する重要な栄養素です。
着色料としてのカロチン色素は大きく2種類に分類でき、合成法で製造される
「β-カロチン」(指定添加物)と天然由来の「抽出カロチン」(既存添加物)があります。
「抽出カロチン」には、アブラヤシの果肉から得られるパーム油由来のパーム油カロチン、
藻類のデュナリエラから得られるデュナリエラカロチン、ニンジンの根から得られる
ニンジンカロチンなどがあります。
どのカロチン色素も油溶性で、黄色~オレンジ色の色調を呈するという同様の性質ですが、
昨今の天然系の需要もあり「抽出カロチン」の採用を多くいただいております。
やや赤みを帯びた暖かな黄色の色調は、油溶性の着色料として『バター』『マーガリン』
『チョコレート』等に多くご使用いただいております。
また、水溶性に乳化した着色料として『カステラ』『プリン』『玉子焼き』等で卵黄の
濃厚感をアップさせたり、『ゼリー』等で柑橘系フルーツのイメージでご使用いただいて
おります。
なお、「β-カロチン」「抽出カロチン」ともに、カロチノイド色素の表示も可能ですので、
食品中に他にトウガラシ色素やクチナシ黄色素をご使用の場合、カロチノイド色素として
一括の表示が可能になります。
主な製品ラインナップ
〇 KCオレンジYO-5 (パーム油カロチン)
油溶性の着色料です。
チョコレート・バタークリーム など 油脂食品に
二層蒲鉾・キャラクター蒲鉾 など 着色部分のにじみを起こしたくない蒲鉾に
〇 KCオレンジYE-3 (パーム油カロチン)
水溶性に乳化した着色料です。
製パン・菓子・卵加工品・ゼリー など 一般的な食品に
この他、β-カロチン、デュナリエラカロチン等、用途に合わせた製品がございますので、
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