2025.07.04
トマト色素に代わる新提案!赤色のトウガラシ色素とは
近年の国際情勢の影響により、食品原料の安定供給に不安を感じているメーカー様も多いのではないでしょうか。
鮮やかな赤色が特長のトマト色素(リコピン)は、価格の高さや加熱で色合いが変化することが課題となっています。そのため、色合いは魅力的でありながらも、コスト面や安定性で採用を見送らざるを得ないメーカー様もいらっしゃるかと思います。
こうした背景を受け、弊社では赤みの強いトウガラシ色素の開発に取り組みました。
従来とは異なる特殊製法(特許出願中)で加工することで、トマト色素に代わる新たな選択肢としてご検討いただけます。
製品紹介
弊社製品は、耐油性の高い粉末品の「KCオレンジ PP-SS」と、液体品の「KCオレンジPE-EN」がございます。
品名 | 性状 | 特徴 |
KCオレンジ PP-SS | 粉末 | 耐油性があり、水産加工品への使用を推奨 |
KCオレンジ PE-EN | 液体 | ゼリーやソース等への使用を推奨 |
油分含有食品には、耐油性に優れる「KCオレンジ PP-SS」をお勧めいたします。
食品への着色例
カニ風味かまぼこや鮭フレーク、ゼリーの着色例をご紹介します。
従来のトウガラシ色素よりも赤みが強く、トマト色素やベニコウジ色素の代替も可能です。
〈カニ風味かまぼこ〉
KCオレンジ PP-SSは、カニ風味かまぼこの着色に最適な色合いに調整しています。
KCオレンジ PP-SS (トウガラシ色素) |
トウガラシ色素(従来品) | トマト色素 (リコピンとして2%) |
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添加量0.6% | 添加量0.6% | 添加量0.3% |
添加量は着色部のすり身に対する添加量です。含油1%のすり身に着色し、90℃30分加熱しました。
〈鮭フレーク〉
KCオレンジ PP-SSを使用することで、紅鮭イメージの色合いを表現することができます。
無着色 | KCオレンジ PP-SS (トウガラシ色素) |
ベニコウジ色素(色価80) |
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添加量0.4% | 添加量0.6% |
〈ゼリー〉
KCレンジ PE-ENは鮮明な赤色の色調を呈し、いちごやスイカ、トマトイメージの色合いを表現することができます。
KCオレンジ PE-EN (トウガラシ色素) |
トウガラシ色素(従来品) | トマト色素 (リコピンとして2%) |
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添加量0.3% | 添加量0.2% | 添加量0.12% |
安定性にも優れています
〈光安定性〉
いちごイメージでよく使用されるベニコウジ色素は、光安定性が弱いですが、「KCオレンジ PE-EN」はいちごイメージの色合いを持ちながら安定性も高い色素です。
トマト色素と安定性の比較
〈光安定性〉
トマト色素は2000ルクスで20日間光照射を行うと、色が薄くなり退色していましたが、「KCオレンジPP-SS」は色調の変化はほとんど見られませんでした。
〈耐油性〉
トマト色素は油分が含まれる食品で加熱をすると、黄みが増えて色調が変化しますが、「KCオレンジ PP-SS」は油分のある食品に使用しても色調変化が少ないです。
試験方法:着色料製剤と菜種油をすり身へ添加し、混ぜ合わせた後90℃で30分間蒸しました。
赤みのトウガラシ色素についてご検討、ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせやサンプルのご用命はこちらからお願いいたします。
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