2021.01.21
色素各論 ベニバナ黄色素
ベニバナは日本でも比較的よく知られている植物の一種であり、花は黄色から赤色に変化してから摘み取ることから、末摘花とも言われています。花は生薬としても知られ、婦人病や更年期の血行障害の緩和などの目的で漢方薬に配合されています。またベニバナの種子は「サフラワー油」の原料として用いられています。そんなベニバナから得られる「ベニバナ黄色素」についてご紹介いたします。
目次
1.ベニバナ黄色素について
2.ベニバナ黄色素の使用食品例と表示について
3.弊社製品のご紹介
1.ベニバナ黄色素について
ベニバナ(Carthamus tinctorius L.)の花から得られた、サフラワーイエロー類を主成分とするものです。デキストリン又は乳糖を含むことがあります。
基原原料 | キク科ベニバナの花 |
主成分 | フラボノイド系のサフロミン類 |
製法 | キク科ベニバナの花より、室温時~微温時水で抽出して得る。 |
写真:ベニバナの花
●ベニバナ黄色素の色調及び構造
色素成分 | サフロミン類 |
構造 |
ベニバナ黄色素の主成分として、サフロミンAとサフロミンBがあり、フラボノイドの生合成ではカルコンの誘導体が中間体となるため、カルコンの構造を有しています。
写真:水及び牛乳への着色
水 | 牛乳 |
●特徴
ベニバナ黄色素は光、熱に対する安定性に優れており、広いpH域で透明感のある鮮やかな黄色に着色できます。また色伸びがあまりよくないため、他色素より少し多めに添加するほうが望ましいです。
2.ベニバナ黄色素の使用食品例と表示について
ベニバナ黄色素はキャンディー、ゼリー、飲料、冷菓、菓子、麺類等に使用されます。
●食品への表示例
ベニバナ黄色素、紅花色素、カーサマス黄色素、着色料(紅花黄)、着色料(フラボノイド)等 |
●使用食品例
レモン飲料 |
糖類(ぶどう糖化糖液糖、砂糖)、レモン果汁/酸味料、V.C、香料、ベニバナ黄色素 |
ゆずシャーベット |
砂糖、水飴、ゆず果汁、ゆず果皮/安定剤(ペクチン、ゼラチン)、酸味料、香料、着色料(紅花黄)、(原材料の一部にりんご、ゼラチンを含む) |
3.弊社製品のご紹介
品名 | 性状 | 特徴 |
KCイエロー No.3A | 液体 | 鮮明な黄色。酸性域でも耐光性を示す。 |
ご質問やサンプルのご用命がありましたら、こちらからお問い合わせください。
この記事に関する品目
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クチナシ黄色素
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ベニバナ黄色素
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マリーゴールド色素
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パーム油カロチン
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