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2021.01.17

着色料各論

色素各論 カカオ色素

「カカオ」と聞くと「チョコレート」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。そのイメージ通り、カカオ色素は一般的なチョコレートの色味である茶色を呈します。またカカオに含まれるポリフェノールは体に良い効果をもたらすことでも知られています。そんな魅力的な「カカオ色素」についてご紹介いたします。

目次

1.カカオ色素について
2.カカオ色素の使用食品例と表示について
3.弊社製品のご紹介

1.カカオ色素について

カカオ(Theobroma cacao L.)の種子(カカオ豆)を発酵後、焙焼したものから、 アルカリ性水溶液で抽出し、中和して得られたものです。デキストリン又は乳糖を含むことがあります。

基原原料 アオギリ科カカオの種子
主成分 アントシアニンの重合物
製法 アオギリ科カカオの種子を、発酵後、焙焼したものから、 アルカリ性水溶液で抽出し、中和して得る。

写真:カカオの種子

●カカオ色素の色調

写真:水及び牛乳への着色

牛乳

カカオ種子に含まれているカカオポリフェノールは、主に、エピカテキン、お茶などに含まれるカテキンとプロシアニジン(エピカテキンやカテキンがいくつか結合した化合物)が混合したものになります。色素成分としてだけではなく、血圧低下、動脈硬化予防、美容効果など様々な効能を持つことでも知られています。

●特徴
カカオ色素は光及び熱に対して非常に高い安定性を示します。また染着性も優れており、漬け込み等での着色がしやすく色止まりも良いためタンパク質等への着色に適しています。しかし、酸性域では沈殿が生じる恐れがありますのでご注意ください。

・カカオ色素の優れた染着性(カラメル色素との比較)
試験条件:ゆで卵を色素液に漬け込み、冷蔵庫にて一晩静置
カカオ色素(KCブラウン SP-3)添加量 0.1%
カラメル色素 添加量 0.2%

表面

断面

カカオ色素

カラメル色素

カカオ色素

カラメル色素

カカオ色素は染着性が良いため、少ない添加量で濃度感が濃く着色することができます。

2.カカオ色素の使用食品例と表示について

カカオ色素は水産加工品、畜肉加工品、菓子、冷菓、植物性タンパク、煮ダコ、タレ類等に使用されます。

●食品への表示例

カカオ色素、フラボノイド色素、着色料(カカオ)、着色料(フラボノイド)等

●使用食品例

大豆ハンバーグ
粒状大豆たん白、たまねぎ、植物油脂、パン粉、馬鈴薯澱粉、砂糖、食塩、香辛料/調味料(アミノ酸等)、 着色料(フラボノイド)
チョコアイス
砂糖、ぶどう糖果糖液糖、乳製品、ココア、カカオマス、マカダミアナッツ、植物油脂、卵黄/安定剤(増粘多糖類)、乳化剤、香料、カカオ色素

3.弊社製品のご紹介

品名 性状 特徴
KCブラウン SP-3 粉末
KCブラウン SP-L50 液体
KCブラウン SO-1 液体 油性品

ご質問やサンプルのご用命がありましたら、こちらからお問い合わせください。

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