2023.06.23
キーワードで流行を先取り!2023年の食品トレンド予想
2022年からは新型コロナウイルスも落ち着きを見せ、長期休暇の行動制限解除や外食等の消費者行動が復活しました。とはいえ、テイクアウト専門店やデリバリーは堅調な動きを見せています。そんな2022年の食トレンドには「簡便性」「健康志向・機能性」「季節商品」の3分野で、新傾向がありました。
では、これから流行する食べ物は何でしょうか?
2023年の食品トレンドについて神戸化成の開発部員で予想してみました。
キーワードは「シンプル」「ギャップ」「アート」「レトロ」「新形態」「再ブーム」です。
シンプル
素材に特化した「シンプル」な製品が多数登場しています。
白湯のホットベンダー販売が売り上げ好調だと話題となったのは記憶に新しいですが、コンビニでロングセラーの塩にぎりもリニューアル登場を続けており、食材そのものを楽しむ「シンプル」な製品が台頭しています。フルーツの入っていないホイップクリームだけをサンドした製品がコンビニで販売されるなど、「味」が飽和した市場で‘引き算’をした食品は注目度が高いです。
また、食品の外観にも変化が出てきています。
パンケーキと言えば、ホイップクリームやフルーツをふんだんに使用した盛り付けが主流ですが、令和に入ると、メープルシロップやバターのみトッピングした素朴な見た目が増加しています。NYや韓国で大人気の「シュプリームクロワッサン」は、丸い形のクロワッサンにカラフルなチョコレートコーティングした、シンプルなデコレーションとなっています。
(話題のシュプリームクロワッサン(ニューヨークロール)。抹茶味をチョイス。)
ギャップ
SNSでは、シンプルな外観でも中身はカラフルというギャップで人々を虜にする投稿が増加しています。過去のトレンド記事でも「萌え断」を取り上げましたが、ブームは継続傾向です。
昨年から話題のカヌレとシュークリームがコラボした「シュヌレ」の中身はフルーツが丸ごと入っており、外観とその断面のギャップがテレビで紹介され注目されています。
お取り寄せグルメで人気拡大中の「スコーンサンド」は、SNSの投稿数が急増しています。表面はプレーンな焼き色ですが、横から見た時のカラークリームがアクセントとなっており、手土産で喜ばれること間違いなしです。
「溶岩パスタ」は、チーズで覆われている鍋の中に、パスタとたっぷりミートソースがぐつぐつとしている様子からその名がつきました。トングでチーズの蓋を開けて麺を取り出す様子がムービージェニックな料理として話題です。外観からは想像できない中身のギャップは、人々を魅了するでしょう。
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アートなスイーツ
「インスタ映え」「萌え断」のように目を引く可愛い商品は人気があります。
最近は「アート」を意識した芸術的なスイーツが増加しています。和菓子の伝統を尊重しながら、洋菓子など他の技術や発想を取り入れた「ネオ和菓子(進化系和菓子)」もそのうちの1つです。色鮮やかで華やかな見た目を楽しむことができるので、プレゼントや自分へのご褒美として購入する方が多いです。
ロックキャンディーは、飴として食べるだけでなく、ソーダに入れておうちカフェを楽しむというアレンジで話題になっています。ハードキャンディーは、見た目の可愛さや味の工夫がしやすい食品です。
レトロブーム
国内外問わずZ世代(10代~20代前半)を中心に、レトロブームが起こっています。今の時代にはない独特な雰囲気があり、「懐かしさ」に新鮮さを感じる若者が多いです。
特に、都内カフェで続々と登場している「固めプリン」は新食感として話題となっています。「純喫茶」ブームはこうした背景から起こっていると考えられます。
(筆者も先日、純喫茶を訪れてきました!)
最近ではレトロパッケージのお菓子が次々に発売されており、カラフルなレトロカラーやレトロフォントに惹かれるようです。レトロ調の食品は若者に支持され続けるでしょう。
新形態
新形態の食品が続々と登場しています。
クレープはもちもちの生地が主流ですが、パリパリ生地のクレープ(バターシュガークレープ)が続々と登場しており、サクサクパリパリの新食感がクセになる人が続出しています。
わらび餅専門店では、「飲むわらび餅」「生わらび餅」「揚げわらび餅」など、定番のわらび餅とは異なる、新形態のわらび餅スイーツが発売され話題となっています。その他にも、日本人に愛されているロングセラー商品が飲料になる、というような新形態の商品もSNSなどで幅広い世代に注目されています。反応は様々ありますが、企業同士のコラボは注目が集まりやすく、今後も話題となりそうです。
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再ブーム
過去に流行した食品も再ブームし、話題になっています。
1990年台にブームになっていたカヌレですが、ここ数年人気が再燃しています。カヌレ専門店の増加や、冷凍カヌレの登場、コンビニスイーツからもカヌレが発売され気軽に購入できるようになりました。昨年4月には持ち運びが容易な一口カヌレのお菓子が発売され、食べやすさがSNSで話題となりました。
馴染みのあるドーナッツも、2022年‘‘3度目のブームが来ている’’と言われています。
韓国の伝統菓子である「クァベギ」(ねじり揚げドーナツ)は日本でも人気上昇中です。ロープのようにねじったドーナツの上にはホイップクリームやカラーチョコレートでコーティングされています。
また、パン屋さんやドーナッツ専門店から発売されている「生ドーナッツ」や「ボンボローニ」も行列や売り切れ情報が多数見られ、まだまだ流行は続きそうです。
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過去のトレンド情報
下記のリンクから過去のトレンド情報をご覧いただけます。
▶2022年トレンド予想
▶2021年トレンド予想
食品の着色見本資料も多数取り揃えていますので、こちらをご覧ください。
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